会いたかった。
ただ、会いたかったんだ。





あの約束の日から、もう数十年が過ぎていた。
数え切れない朝と夜を迎えても、アレンにとって退屈と感じる日は一日だってなかった。
知らない国、隣の町、向かいの路、肩が触れ合うほどの距離。
もしかしたら瞬きの瞬間に、彼は目の前に居るかも知れない。
そんなあまりに確率の低い話は誰もが笑うだろう。
けれど、そんな儚い希がアレンの心から消えたことは一度も無い。
世界のどこに再び産まれ落ちるのかも分からない彼を、ただひたすらに探した。
どんなに疲弊しても、哀しみに暮れても、いつかまた会えることだけを信じ続けた。















ある日。
今にも機嫌を損ねそうな空を見上げていると、こんにちは、と声を掛けられた。

「死滅? 吸血鬼が?」

久々に会った同属との会話の中に信じがたい言葉を聞いて、アレンは少し嘲笑を混ぜて肩を竦めた。
時代を超えて進化してきた吸血鬼には、陽の光も、聖水も、杭さえも効かない。
たった一つ、吸血鬼を死に追いやることが出来るのは、聖刀と呼ばれる剣だけだった。
「少年はまだ気付いていないのか? 俺が会った吸血鬼たちには自覚症状があったよ」
そう呆れた様子で肩を竦めた相手は、恐れも戸惑いも無い表情で語り出した。
----- まず、陽の光に痛みを感じ始める。
次に血を吐く。
これは体内の細胞が急激に老化を始めた所為だとどっかの奴が言っていたな。
俺たちは人間と全く別の生き物だと言われてはいるが、元は同じ種族だったという説もある。
平たく言えばな、少年。
俺たちは同じものから生まれ、別の道を辿り、ここまで来た。
解るか?

「『ここ』が、俺たちの限界なんだ」

褐色の肌の吸血鬼は、嫌だねぇまったく、と苦笑を浮かべてハットの淵を摘んだ。
「人に寿命があるように、俺たちにも寿命はあったってわけだ」
溜息混じりの呟きに、愕然とした。
近い将来、自分を含めた同属が死に絶えるかも知れない事実。
それでは、
約束が果たせない。
もし彼が世界に産まれ落ちたとき、吸血鬼が死滅していたら?
繰り返される。
彼の苦痛が、痛みが、絶望が。
「そんなこと」
許されない。
絶対に、
許さない。
「少年?」
不意に黙り込んだアレンは俯き気味だった顔を上げ、ふわりと笑った。
その表情は、吸血鬼という種族だと知らなければ天使にも見える。
それほどに、優しい微笑だった。

「あなたは知っていますか?」

今から数十年の後に、世界に生まれ落ちる存在を。
その存在は聖刀を使う者。
聖なる力を持つ者。
その人間の肉を喰らえば、吸血鬼はおろか、人さえも不死の身体を得るんだそうです。
吸血鬼が死滅すると言っても、僕らの十年は人に例えればほんの数日。
そう怯えるほどの歳月じゃないでしょう?

「その話は、誰から?」

人も、
吸血鬼も、
誰も死にたくなんてない。
興味と好奇心を満面に浮かべた男に、アレンは殊更柔らかく笑った。
同時に、
鮮明な記憶の中で彼が言う。

……人は死ぬものだ。人で在る限りな

その言葉を、アレンは今だけ胸の奥に仕舞い込んだ。
「僕は一度、その人間に会っているんです。彼は聖刀を使う者だった」
「なるほどねぇ。真実かどうか定かじゃないが、良い事を聞いた。知り合いにも教えておくよ」
「えぇ、是非」
去っていく後姿に手を振り、そのまま拳を握り締める。
これは賭けだ。
数十年の後に、彼がこの世界に生を受ける保証はどこにもない。
その間に吸血鬼が減少することは目に見えている。

認めたくはなかったが、アレンもここ最近人の血を苦いと感じていた。
太陽の下に居ることを苦痛には感じないが、それも時間の問題だろう。

褐色の吸血鬼に話した作り話が広まれば、彼がわざわざ吸血鬼を追う必要はなくなる。
彼の肉を喰らおうと攻めて来る吸血鬼を、ただ殺せば良い。
そして誰よりも早く彼を見つけるのは自分でなくてはいけない。
「彼がこの世界に生まれたら、きっとお前には分かる筈だ」
左手を宙に翳し、どこからともなく現れた聖刀を手に取る。
彼の為に在るこの刀が、誰よりも早く彼の存在を知らせてくれる。
「それまで、僕は僕に出来ることをしなくちゃ -----」















ドクンッ。
心臓が、大きく跳ねた。
カウントダウンの始まりのように。
降り出した雨に紛れて、永い時を刻む針の音が聴こえた。















気付くと、世界は灰色だった。
樹木は伐られ、水は汚され、土は固いコンクリートで覆われていた。
大きな広告塔の上に腰を下ろしていたアレンは目深にフードを被り、行き交う四輪駆動車と人の波にうんざりする。
世界は歴史を繰り返し、進化して、汚れてしまった。
血、惨劇、歓声。
どこの国も同じだった。
強い者は生き残り、弱い者は死んだ。
その中でも、吸血鬼は敗者だった。
アレンの作り話を信じた吸血鬼たちは死に物狂いで彼を探しながら、死に怯え、そして灰になっていった。
誰からも看取られる事無く、寂しさに埋め尽くされながら。
ある者は陽の下で、ある者は咽喉の渇きが癒せずに。
皆、等しく灰になった。
「もう、懐かしさの欠片も無くなったな……」
彼の生まれた街を見下ろしながら、アレンは膝を抱えた。
数十年ぶりに訪れた思い出の地に立ったとき、その変わり様に言いようの無い感情が込み上げた。
戦禍で焼けたのか、単に誰かが壊してしまったのか。
約束を交わしたあの屋敷は、跡形も無く消え去っていた。
言い争った庭も、四季の花も。
懐かしさも、面影も無くなった場所を前にすると、まるであの約束すらも時代と共に消え去ってしまった気がした。
「変わらないものなんて、無いんだろうな」
陽の光を浴びないように被っていたコートが風で煽られ、少しきつめの風が頬を叩いて通り過ぎる。
その時、不意に地上から舞い上がってきたのだろう花びらに、アレンは小さく微笑んだ。
人々が行き交う場所に植えられた街路樹。
桜並木が有名だというその通りには、シンボルとも呼べるほど一際大きな桜があった。
あの桜を見間違うはずは無い。
遠い昔、血の無い亡骸を、この手で埋めたのだから。
「マナ……」
舞い上がってきた花びらを一枚手に取ると、あの頃の記憶が一気に甦る。
優しさと甘さと、和らぐことの無い痛みを伴って。
「……そろそろ、地上から探してみようかな」
干渉に浸っていた自身を促し、足場の悪い広告塔の上にバランスを取って立ち上がる。
幾分高くなった視界からふと地上を見下ろすと、マナの眠る桜の樹をじっと見上げている子供が目に入った。
歳は、十歳前後というところだろうか。
艶やかな黒髪を束ねている紐が風に揺れて、遠目で見ただけでは少年か少女かも分からない。
整然と並べて植えられている桜は一本では無いのに、子供はあの桜をただ見詰めていた。
「変な子……」
悪戯で傷つけたりしなければ良いけど。
そう、他愛のないことを思った、刹那 -----、


キィィィ ----- ィイン……


「----- な、に?」
呼んでもいないのに現れた聖刀に、アレンは目を瞠った。
百年近く何も応えなかった聖刀が、
もう力を失くしてしまったんじゃないかと疑ったこともあったそれが、
蒼い炎を帯びて何かに反応している。
「嘘だ」
だって、在り得ない。
頭の中を想いが駆け巡り、目の前に在る待ち望んだときを素直に受け入れられない。
ずっと、ずっとこの瞬間を待っていたのに、どうしても信じられなかった。
カチカチと鳴る刃が、鞘から解き放たれることを望んでいる。
けれどそれは、正統な持ち主を見つけたからというだけではなかった。
「----- まさか……!!」
宙に浮いていた聖刀を手に、アレンはビルの上から地上へと飛び降りた。
突風と共に降り立ったアレンに人々は目を剥いたが、その手に持っていた聖刀を見るなり、そこかしこで「映画かな」と楽しげな声があがる。
だがアレンはそんな通行人の好奇心に欠片も興味を示さず、睨み付けるように周囲を見渡した。
蒼い炎の揺らめきは、確かに自分以外の吸血鬼が近くに居る事を知らせている。
そしてその吸血鬼が、永い時を越えて見つけた自身の主を狙っていることも -----。
「きゃぁッ」
「!?」
再び流れ始めた人混みの中であがった声の方向に視線を移すと、誰かと激しくぶつかったのか、地面に倒れている人の姿があった。
ハッと顔を上げたアレンは少し先を見て、人外の速さで“獲物”を追う同属を見つける。
その先には、きっと彼がいる。
タンッと地面を蹴って跳躍し、建ち並ぶビルの屋上からその姿を追った。
同属が一心不乱に追っているのは、数十メートル先を必死で走っている子供だ。
桜を見詰めていた、あの -----。
「    」
唇の動きで、その名を口にする。
心の中では幾度も呼んでいたのに、唇に乗せるのは久し振りだった。
昂ぶる気持ちが抑えられない。
それは主人を狙おうとする吸血鬼を追う聖刀もまた、同じだった。
「先に行って、彼を守って」
獲物である子供と捕食者が路地裏へ入っていくのを確認したアレンは、自分よりも幾分速い聖刀を鞘から解き放つ。
その瞬間を待ち焦がれていたかのように一際蒼い炎を揺らめかせて、聖刀は数百メートル先の路地に消えていった。
「彼が生まれたら反応すると思っていたけど、違ったんだ」
ただ見下ろしているときには少しも感じなかったが、同属に追われている彼からは確かに聖気を感じた。
聖刀がいち早く勘付いてくれていなければ、最悪の事態を迎えるところだった。
きっとあの子供は、目覚めたばかりだ。
聖気にも、そしておそらく、呪いにも。
そこを運悪く、あの吸血鬼に見付かってしまったのだろう。

----- 数十年前、あの褐色の肌の吸血鬼に伝えた作り話はこの国にまで根を張っていてくれたらしい。
このことが吉と出るか、凶と出るか。
アレンは苦い笑みを浮かべて、一つの路地へと急降下するように降り立った。

「っ、は、はっ、----- ッ」
息を乱した子供が、苦しそうに左胸を抑えて蹲っていた。
袋小路になっていた路地では逃げ場も無く、体力も尽きてしまったのだろう。
カツン、と。
靴音が、やけに大きく響いた。
つい先程まで元気に子供を追っていた同族は、足元ですでに灰と化している。
主を見つけた聖刀は、アレンのことももう、ただの敵としか見ていなかった。
(少し、待って)
願うように、祈るように。
聞き届けられたのか、聖刀はアレンを狙ってはいたものの、閃く素振りは見せなかった。
「っ、く、……ハッ、っ」
呪いは身体を蝕む。
こんなに幼くては、まだ何も解っていないだろう。
自分の身に起こっていることも、これから起こることも。
何も。


「こんばんは」
自分でも不思議なくらい落ち着いた声で話しかけることができた。
君を傷付けるつもりはない。
そう思いながらの声音だったけれど、恐怖と疲労に支配されているのか、子供はゆっくりとアレンを睨むように見上げた。
漆黒の髪。
黒曜石の双眸。
とくん、と。
胸が痛くなる。
「だれだ、おまえ」
口調も、変わらない。
見た目も。
きっと後十年もすれば、あの頃の彼とうり二つになる。
魂が同じだと、ここまで似るものだのだろうか。
「僕はアレン。ずっと、君を待ってた」
言うと、少年は眉を顰めた。
「……どうして」
「約束だったから」
「やくそく?」
遠い昔。
まだこの街に自然がたくさんあった頃。
君じゃない君がくれた約束。
あの頃と変わらない僕がした約束。
「君を待ってたんだ。君に会いたかった。あの日の約束を守るために、あの日の約束を叶えてもらうために」
手が、
声が、
震えた。
「おれは、おまえとやくそくなんてしていない」
うん、と。
寂しそうに微笑んだアレンに、少年の瞳が細められる。
「君は憶えていなくても、僕は憶えてるよ」
忘れたことなんてなかった。
忘れられる筈もなかった。
この日だけを、ずっと願っていたから。
「おれはおまえなんてしらない」
「そうだね。だけど僕は、知っているから」
「……」
眉間に寄せられた皺を見て、思わず笑いが零れる。
ここに居るのは彼じゃないのに、錯覚してしまう。
懐かしい。
懐かしい。
愛おしい。
だから、
「また、会いに来るよ。カンダ」
驚きに目を瞠るカンダの左手を取った。
細くて、小さい。
きっとまだ、戦えない。
アレンはふっと思い出したように、自身の手に填めてあった紫紺の数珠をカンダの手に移した。
アレンの手に填めていても何の変化もなかったそれは、一瞬淡い光を放って、カンダの手首に馴染む大きさへと変わる。
----- この数珠も、彼の為に存在していたのか。
一人納得するアレンとは違いカンダは驚いていたが、何か感じるものがあるのか、これは何だとは訊かれなかった。
きっとあの数珠は、カンダを守る物の一つだ。
たった今まで感じていた聖気が、今は大分抑えられている。
この人口の多い街の中に紛れていれば、そう簡単には見付からない。

『彼の肉を喰らおうと攻めて来る吸血鬼を、ただ殺せば良い』

そう思っていたけれど、少し予定が狂った。
抑えられているカンダの聖気を嗅ぎ分けるのは難しい。
同属がカンダを見つける前に息絶えては、意味が無い。


----- この数十年、無駄に生き永らえてきたわけじゃない。
幸い、吸血鬼の知り合いは多い方だった。

願いを、約束を叶えるためなら、どんなことでもしてみせる。
カンダが少しでも戦えるようになったら、弱っている同属を彼の前につれてくれば良い。
動きを封じるくらいの手助けなら、比較的まだ力が残っているアレンにも出来る。


「な、なんで、なまえっ……!?」
言い終わるより早く、耳元に冷たい吐息を感じた。
「君の魂は呪われている。呪いを解く為には、この聖刀で百人の吸血鬼を斬るんだ。----- 良いね?」
それだけを言うと、アレンは路地裏の暗がりに溶け込むように消えた。
まるで初めからそこには存在しなかったように。

残されたカンダは、傍に控えるように浮いていた聖刀を手に取った。
主の手へと還った聖刀は歓ぶように一度光を帯び、どこへともなく消えた。



それから十年後。

すべては、滞りなく。
すべては、予定の通りに。
十八の歳を迎えたカンダは九十九の吸血鬼を葬り、
朝も、昼も、夜も、
百人目の敵が自分を襲いに来るのを待っていた。




















僕たちの約束が、今、叶うよ。




















「っ、は……やっと、これで……」
「『やっと、これで』?」
「やっと、百匹目だ」
「僕に会えて、嬉しいですか?」
「あぁ、吸血鬼にはずっと会いたかった。特に、百匹目のお前にはな」

うん。
だってそれは、
僕が仕組んだことだから。

「随分余裕だな……死ぬのが怖くないのか?」
死は、怖くはなかった。
だってあの約束をしたときから、百人目には自分がなると決めていた。
死ぬ覚悟なら、この聖刀に貫かれる覚悟なら、とうの昔に。
「怖く、ないのか?」
静かに訊ねられる。
「君は怖いの?」
僅かに揺れる双眸を見詰め返して問うと、右手がグチュッと嫌な音を立てた。
この時に初めて、
あぁ、彼とは違うのだ。
と思った。
彼は死の淵まで、死を恐れてはいなかった。
魂が同じでも、やはり少しは違うみたいだ。
嬉しいような、寂しいような気になった。

この十年で、アレンの身体はもう限界を超えていた。
昼間は外に出られず、咽喉の渇きも癒えないまま。
人よりも弱い生き物に成り果てていた。

聖刀で傷付けられた箇所は、一昔前の同属の驚異的な治癒力をもってしても治らない。
アレンの治癒力は、数年前にはもう、失くなっていた。
この傷は、きっと最期まで塞がらないままだろう。

自由だった左手を少年の左胸に重ねると、パシンッと小気味良い音と共に叩き落された。
ぜぇぜぇと肩で息をし、切羽詰った表情から不意に咳き込む姿は見ていて痛々しい。


ごめんね。
ごめん。
もっと、
もっと早く、
その呪縛から解き放ってあげたかった。

「死ね……!!」

切っ先が胸を貫いた瞬間、こめかみに何かが伝った。
懐かしくて、苦しくて、いとおしい。
もう随分昔に忘れてしまっていた、人の温かさだった。










----- 花びらが舞った。
九十九の敵は皆、この刀で貫いたとき、等しく灰になったと言うのに。
「な、んで……」
信じられない。
どうして。
涙が溢れてくるのだろう。
「----- ッ」
神田は口許を抑え、意味も分からず零れそうになる嗚咽を噛み殺す。
最後の吸血鬼を貫いた瞬間に、聖刀もまた、その刀身を花びらへと変えて散った。
左手に填めていた数珠は糸が切れ、ころころと花びらの山に埋もれた。

ビル風が吹いて、薄く色付いたそれを空へと舞い上がらせる。
咄嗟に手を伸ばすと、手の中にはひとひらの花びらが残った。

「----- ン」

咽喉の奥から溢れてくる言葉が、声にならない。
拭っても拭っても溢れてくる涙をそのままに顔を上げると、路地を抜けた通りの方から朝陽が差し込み始めていた。
無機質な街を照らす陽の光が、冷え切った心を温める。
朝が訪れ、人々が毎日を繰り返すために通りを行き交い始めるまで、
神田はその場に蹲り、ただひたすら、溢れ続ける涙を地へと落としていた。

























桜並木の通り。
そこにはこの通りのシンボルと呼ばれる、大きな桜の大樹がある。
そこから真っ直ぐに伸びたこの路地は、遠い昔、ふたつの約束が交わされた場所だった。

今も昔も、誰も知らない。
人と吸血鬼が交わした、二人だけの遠い約束。















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これでもかと言うほど思いっきりスクロールさせてすみません(苦笑)
「黎明」という形の前後編で終わらせるつもりだったこのお話。
結局は「黎明散花(レイメイサンカ)」となって完結しました(苦笑)

途中からある曲が頭に浮かんで、設定を思い浮かべるとまんまイメージに合って、
結局自分の中では最後までイメージソングとして残ってしまいました。
もし機会がありましたら、
倉木麻衣さんの「Time after time 〜花舞う街で〜」
という曲、聴いてみて下さい(苦笑)

08/01/22 canon





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